フランチャコルタ-Franciacorta

ロンバルディア州フランチャコルタのスパークリングワイン

イタリア北部ロンバルディア州東部フランチャコルタで最高品質のスパークリンワインである「フランチャコルタ」は造られます。 スパークリンワインとして有名なシャンパーニュのわずか5パーセントの生産量でそのほとんどはイタリア国内で消費されています。


イゼオ湖南の風光明媚な丘陵地帯に広がるブドウ畑の栽培面積は3,000haほどで、シャンパーニュにおける栽培面積の34,000haと比較して10分の1以下で、有機栽培の比率は70パーセントを越えています。

ロンバルディア州フランチャコルタのスパークリングワイン


●ボトルに貼られる「フランチャコルタ」ラベルの条件



フランチャコルタは、瓶内二次発酵方式のみで造られるイタリアのワインとして初めて1995年にイタリアの統制保証現地呼称の格付けの最上位、D.O.C.Gに認定されました。

フランチャコルタという呼称は、「生産地域」「製造方法」「ワイン名」を特定できる、フランスのシャンパーニュ同様、数少ない瓶内二次発酵のスパークリングワインです。

厳しい規定に基づき造られる高品質なフランチャコルタは、ワイン業界では「イタリアの奇跡」あるいは「フランチャコルタの奇跡」などと高く評価されています。

フランチャコルタは、ミラノから1時間ほどのイゼオ湖の南、緩やかな丘陵地帯で、10,000年以上前の氷河によって削り取られた岩石などが土手のように堆積した土壌は、豊富なミネラルと様々な成分を含んでいます。農作物の栽培には向かない水はけのよい、痩せた土地ですが、ブドウ栽培には最適土壌です。

アルプス山脈からの冷涼な風やイゼオ湖の温められた水温により温暖な気候が保たれ、朝夕の寒暖差が、フランチャコルタの芳醇さを生むのです。

呼び名の由来は、関税を課せられない自由貿易地「フランツアクルタ」という生産地域の地名に由来するという説が有力視されています。


●シャンパーニュより厳しい製造基準

イタリアにおける原産地名称保護(保証つき統制原産地呼称「DOCG」)の最高ランクに認定されているフランチャコルタはシャンパーニュよりも厳しい基準により造られています。

フランチャコルタの醸造方法は、伝統的で手間のかかる瓶内ニ次発酵方式を採用しています。一次発酵が終わった白ワインを瓶詰後、糖分と酵母を加えて瓶内で再発酵する手法ですが、熟成期間はシャンパーニュの15ヶ月に対し、通常、最低18ヶ月は二次発酵後の瓶内で熟成することを規定しています。

さらに、ロゼ、サテン(シャルドネ、ピノ・ビアンコ使用)は24ヶ月、ヴィンテージワインのミレジマートは30ヶ月、リゼルヴァは60ヶ月と厳しく定めて高い品質を保持しています。
生産者数もシャンパーニュは約5,000軒に対し、フランチャコルタは約120軒と極めて少なく、1haあたりのブドウ収穫量もシャンパーニュは12tに対し、フランチャコルタは10t、というように少ない生産者が生産量を絞りながら厳しく品質を管理している貴重なスパークリングワインです。

ヴァルポリチェッラ-Valpolicella

北イタリアのヴェローナ近郊ヴァルポリチェッラ

ヴァルポリチェッラとして知られるワイナリーのある素晴らしい土地は、ヴェローナから北に 10 分の場所にあり、レッシーニャの丘(the Lessinian hills)とガルダ湖の間に囲まれています。この土地は古くから、この地域特有の黒ブドウによって、信じられないほどの力強さとエレガントな赤ワインを生産地として知られています。

ブドウ畑は海抜 450~500 メートルにあり、傾斜は 15~20%です。 ブドウの木は 1 ヘクタール当たり5,000 本植えられ、ギュイヨ仕立で栽培されています。

主な品種は当地原産のコルヴィーナで、タンニンが軽くフルーティ。他の地元のブドウ品種もブレンドして造られます。

また、ヴァルポリチェッラにはパッシートとリパッソという製法で作られたワインがあります。

パッシート製法は、酸味が高いうちにブドウを摘み、室内で乾燥(アパッシメント)させてから発酵させ、糖分と風味、骨格を凝縮させます(アマローネ、レチョート)。


リパッソ製法は、発酵しているアマローネのブドウの果皮のタンクにヴァルポリチェッラのワインを加え、再度発酵(リパッソ)させ、ワインの色、風味、タンニンを凝縮させます。

イタリアのワイナリー